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2005/07/19

「姑獲鳥の夏」を見てきた

映画「姑獲鳥の夏」を見てきました。ネタバレ感想は続き以降に反転で書きますが、個人的には、京極作品を読んだことのない人はあまりよく理解できない映画じゃないかと思います。あれだけの長さの原作を2時間ほどにまとめるのはやっぱり無理なんじゃないかなあ。自分的には金返せとは思わないし、それなりに楽しめたけど、気になるところは山ほどあります。これって違うよ、なんでこんな演出? なぜあの場面がない! etcetc……。実際原作を読んだ自分でも補完しつつ見ないと話が見えないところもありました。映像化にともなう登場人物の整理などはしかたないと思いますが。OVAなどでじっくり作り込んで欲しい気も。何時間あったらいいかはわからないけど(笑)。
とりあえず見る前に原作読んだほうが京極世界に入りやすいです。いちばん薄いしね。でも文庫は分冊する必要があるのかしら。鉄鼠あたりならともかく。

映画「姑獲鳥の夏」ネタバレ超個人的感想です。自分はこう思ったという感想ですので、たぶん参考にはなりません。以下反転しています。



よかったさがしをしながら見た映画でございました。

まずはメインの四人について。
京極堂(堤真一)はしゃべり方というか滑舌あんまりよくなくて最初は違和感ありまくりでした。自分の中で京極堂像ができあがっていたのかもしれません。でも最後の方はなんとか慣れたみたい(見ている自分が)。関口(永瀬正敏)はおどおどしていていかにも鬱で小心な男を演じてます。でも眼鏡はねえ。原作にない描写はヤメテェ。榎木津(阿部寛)はめちゃかっこよかった! シリーズ後半では神になっちゃうけど、姑獲鳥や魍魎では帝王だったのよね。神より帝王のエノさんが好きな自分としては満足。木場(宮迫博之)は……前にキャスティングが発表されたときに目茶苦茶言ってゴメンナサイ! 背格好はあまり大きくないけど、木場らしさが出ていたように感じられました。

ストーリーは2時間に納めるために話を端折ったり改変したりしています。些細なことかもしれないけど、関口が晴明社に駆けつけるシーンが雨の闇夜じゃなかったり、憑物落としに向かう京極堂が傘を差していなかったり(雨じゃないから)、久遠寺邸での赤子を抱く涼子とか(ここはものすごく絵になるところだと思うのに)。雨が降るシーンはダメだったんですかね。原作で補完しながら見ないとわかりにくく、初めて京極作品に触れた人にわかってもらえたか心配です。

気になると言えば、敦ちゃんが関口にたいして乱暴な口をきくこと。あれはダメです。敦ちゃんは利発で賢い子で、年上の人間にあんな口はききません。カストリ誌を稀譚舎が出していたことになっているのも変。稀譚舎は他のカストリ雑誌社とは一線を画した出版社だし、編集長も敦ちゃんも取材を断念しているのだから。鳥口を稀譚舎社員としたためにそういう設定にしたのかもしれませんが、無理に姑獲鳥から出す必要はないでしょう。京極堂の店も同様。なんで土蔵。製作裏話にはそれなりの理由が語られていましたがやっぱり違うよ。「姑獲鳥の夏だ」と言うのはなぜ京極堂? これって関口の台詞だと思っていたけど。なんか微妙な違和感というか気になる点がいっぱいあって仕方がなかった。

他には意味があるんだか無いんだかわからないカットが挿入されたり、エンドロール後のアレはなんですか。はっきりいっていらない。監督って特撮を得意とする人ですよね。なんかなー。京極作品は特撮ものじゃありませんよ。京極先生の好みも入ってるんだろうけど、魍魎は別の人がいいなあ。いっそのこと作品ごとに監督を変えるとか。すみません、素人のタワゴトです。

忘れちゃ行けない、京極先生。今回は傷痍軍人(水木しげる)役でご出演。ほんと好きなんですねえ。

最後に一言。やっぱり原作がいちばん。これが本音。映画をなかったことにはしないけどね。


見終わってパンフレット(700円)を買いました。あとは書店で講談社刊「映画 姑獲鳥の夏 OFFICIAL BOOK」を買いました。こちらは1200円。商売うまいや。制作日誌や写真、インタビューが載っています。

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コメント

うぶめの夏だ・は、読み返してみないと定かではないですが、京極堂の台詞だと私は思っていたようです…。

投稿: Sheino | 2005/07/20 12:53

その前に京極堂が「~~うぶめは夏にでるもの~~」とあって、それを受ける形で「姑獲鳥の……夏だ」と関君が言っているように思えるんですよ。その後にまた京極堂の台詞があるし。ただ関君、京極堂どちらの台詞とも取れる書き方なので、受け取り方次第なのかな。ただこの話が関君の成長話であるなら関君の台詞の方がしっくりくるんですがね。まあ原作は原作、映画は映画です。

投稿: ハコネコ | 2005/07/20 19:46

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